立山連峰から富山湾へ

3000m級の立山連峰の毛勝三山の大雪渓を源とする延長わずか27Kmの片貝川、
標高差が著しく日本一の急流河川。

 

片貝の川の瀬清く行く水の 他ゆることなくあり通ひ見ん
越の海の信濃の浜を行き暮らし 長き春日も忘れて思へや
立山の雪し来らしも延槻の 河の渡り瀬鐙浸かすも  大伴家持




清澄な水は地下水や湧き水となり、大地と人々の体を潤す。
千年の洞杉を生み、豊かな稲穂を、加積リンゴや果樹を、さまざまな農作物を育む。

湧水が街に、海に湧き上がる。三千年埋没林を守り、元祖水道てんこ水、
深海1000mの富山湾の恵みおいしい魚の宝庫、富山湾に注がれる。


 

壮大な「蜃気楼」が現れるころ、深海よりホタルイカが、春夜の海を青く輝かせる。
山から雪が消える頃、鐘の音と共にタテモンに漁師は豊漁を祈願する。
紅葉が彩るころ、実りの海に浜は活気づく。
冬景、空を切り裂く閃光が走り、大地も揺れ動かす雷鳴がとどろき、
立山連峰からの雪が里を、海を、真っ白に覆う。
富山では、雪おこし、鰤おこしと呼ぶ。
いく度か繰り返されるたび、荒れ狂う富山湾に、魚津寒ハギ如月王が、
鰤と共に群となってやってくる。
海の中に川があり、魚群れ踊ると魚津の漁師は語り継ぐ。

 

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